天竜堂

2026.09.16

「UVカットなのに眩しい?」紫外線対策と眩しさ対策の違いを眼鏡作製技能士が解説

浜松市と磐田市のメガネの専門店、天竜堂です。「UVカットのメガネを掛けているのに、外に出ると眩しい」「色の濃いサングラスの方が、紫外線もしっかりカットできるの?」このような疑問を持ったことはありませんか?

UVカットレンズとサングラスは、どちらも太陽光への対策として考えられることが多いため、同じような役割だと思われがちです。しかし、「紫外線をカットすること」と「眩しさを抑えること」は同じではありません。

紫外線は目には見えない光です。一方、私たちが屋外などで感じる眩しさには、目に見える「可視光線」が大きく関係しています。そのため、UVカット機能のある透明なメガネを掛けていても、眩しさを感じることがあります。今回は、UVカットと眩しさ対策の違い、サングラスやカラーレンズを選ぶときに知っておきたいポイントについて、眼鏡作製技能士の視点から分かりやすく解説します。

UVカットと眩しさ対策の違い

まず知っていただきたいのが、「UVカット」と「眩しさ対策」は目的が異なるということです。太陽から届く光には、私たちの目に見える「可視光線」のほかに、目には見えない紫外線なども含まれています。

UVとは「Ultraviolet(紫外線)」のことです。メガネレンズの「UVカット」は、主にこの紫外線をカットするための機能です。一方、晴れた日の屋外などで「眩しい」と感じるときには、私たちの目に見える可視光線が大きく関係しています。

つまり、
UVカット → 目に見えない紫外線への対策
眩しさ対策 → 目に入る可視光線などへの対策

と分けて考えると分かりやすくなります。

ここを混同しないことが、サングラスやカラーレンズを選ぶうえで大切なポイントです。

「UVカットなのに眩しい」のはなぜ?

「UVカットのメガネを掛けているのに、外に出ると眩しい」これは決して不思議なことではありません。UVカット機能のある透明なメガネレンズは紫外線をカットしていても、目に見える可視光線は多く通します。

そのため、「晴れた日に目を細めてしまう」「運転中の西日が眩しい」「道路からの照り返しが気になる」といった眩しさを感じることがあります。

ここで大切なのは、「UVをどのくらいカットするか」と「目に見える光をどのくらい通すか」は別の話ということです。UVカット性能が高いからといって、それだけで眩しさまで抑えられるとは限りません。

「UVカットなのに眩しい」のはなぜ?

サングラスの「可視光線透過率」とは?

サングラスやカラーレンズを選ぶときに知っておきたい数値のひとつが、「可視光線透過率」です。可視光線透過率とは、目に見える光をレンズがどの程度通すのかを表したものです。

例えば、可視光線透過率が高いレンズは、多くの光を通すため比較的明るく見えます。反対に可視光線透過率が低くなると、レンズを通る光の量が少なくなります。そのため、一般的には可視光線透過率が低いレンズほど、強い日差しなどの眩しさを抑えやすくなります。

ただし、単純に「暗ければ暗いほど良い」というものではありません。どのくらいの明るさが適しているかは、使用する場所や時間帯、運転の有無、スポーツなどの用途、その方が感じる眩しさなどによって変わります。サングラスを選ぶときには、レンズの見た目だけでなく、可視光線透過率もひとつの目安になります。

レンズの色の濃さとUVカット性能は別のものです

サングラスを見ると、「色が濃いほど紫外線もしっかり防いでくれそう」と感じるかもしれません。

しかし、レンズの色の濃さだけでUVカット性能を判断することはできません。透明に近い一般的なメガネレンズでも、UVカット機能を備えているものがあります。

つまり、「透明だからUVカットできない」というわけではありません。反対に、「色が濃いからUVカット性能も高い」と、見た目だけで判断することもできません。サングラスを選ぶ際には、「レンズカラーの濃さ」「UVカット性能」を分けて確認することが大切です。

レンズの色の濃さとUVカット性能は別のものです

紫外線対策にカラーレンズは必要?

紫外線対策というと、「サングラスを掛けなければいけない」と思われるかもしれません。しかし、紫外線対策=必ずカラーレンズというわけではありません。UVカット機能のある透明なメガネレンズもあります。

また、屋外では帽子を使用したり、強い日差しの時間帯や場所を避けたりするなど、環境を工夫することも紫外線対策のひとつです。特にお子さまについては注意が必要です。健康な目のお子さまに対して、紫外線対策だけを目的としてカラーレンズを日常的・一律におすすめするものではありません。

学校生活では、色や明暗、コントラストなどを見る必要のある場面も多くあります。一方で、屋外で長時間活動する場合やスポーツなどでは、活動環境や目的によってサングラスや保護眼鏡が選択肢になることもあります。

大切なのは、「子どもだからサングラスが必要」あるいは「子どもだからサングラスは必要ない」と一律に考えるのではなく、使用する環境や目的に応じて考えることです。

紫外線対策にカラーレンズは必要?

眩しさに合わせたレンズの選び方

天竜堂で「眩しいのでサングラスが欲しい」とご相談いただいた場合、すぐに濃いカラーレンズをおすすめするわけではありません。まず確認したいのは、「いつ、どこで、どのように眩しいのか」ということです。

例えば、
・真夏の屋外の日差しが眩しい
・朝夕の運転で西日や逆光が辛い
・道路からの照り返しが気になる
・海や川など水面からの反射が眩しい
・ゴルフやランニングなどスポーツで使用したい
・曇りの日でも眩しさを感じる
・室内でも強い眩しさを感じる
・夜間に光を強く眩しく感じる
など、同じ「眩しい」という言葉でも状況はさまざまです。

例えば、屋外の強い日差しを抑えることと、道路や水面からの反射光を抑えることでは、レンズ選びの考え方が異なる場合があります。反射光が気になる場合には、偏光レンズが選択肢になることもあります。また、「仕事でも使いたいので色を濃くしたくない」「屋外と室内を行き来することが多い」「度付きで作りたい」「スポーツで使用したい」など、使い方によっても選択肢は変わります。

だからこそ、サングラスやカラーレンズは単純に色の濃さだけではなく、使用目的から選ぶことが大切です。

天竜堂では「どのように使うのか」を確認します
メガネは、単に度数だけを合わせればよいものではありません。サングラスや眩しさ対策のメガネについても同じです。

天竜堂では、
「どのような場面で使いますか?」
「運転で使用しますか?」
「どの時間帯に眩しさを感じますか?」
「屋外ではどのくらい使用しますか?」
「スポーツでも使用しますか?」
「どのような光を眩しく感じますか?」
など、使用環境を確認しながらレンズを考えていきます。

度付きサングラスの場合には、さらに度数やレンズ設計、フレームとの組み合わせ、フィッティングなども重要です。UVカット性能・可視光線透過率・レンズカラー・使用環境・度数・フィッティング。さまざまな要素を確認しながら、その方の使用目的に合ったメガネを考えていくことが大切だと天竜堂では考えています。

眩しさに合わせたレンズの選び方

眼科へ相談した方がよい眩しさとは?

眩しさは、屋外の強い日差しなど環境によって感じることがあります。一方で、目の状態などによって強い眩しさを感じる場合もあります。

特に、「以前より急に眩しく感じるようになった」「日常生活に支障が出るほど眩しい」「室内でも強い眩しさを感じる」「眩しさと一緒に見え方にも変化がある」といった場合には、単純にカラーレンズで眩しさを抑えることだけを考えるのではなく、眼科で目の状態を確認することも大切です。

目の状態などによる羞明(しゅうめい)では、医師の判断のもとで遮光眼鏡やカラーレンズなどが使用される場合もあります。天竜堂でも、お話を伺うなかで目の状態について確認が必要だと考えられる場合には、眼科への相談をおすすめします。

UVカットと眩しさ対策は分けて考えましょう

最後に、今回のポイントを整理します。
UVカット → 目に見えない紫外線への対策
眩しさ対策 → 目に見える可視光線などへの対策
この2つは同じではありません。

そのため、「UVカットだから眩しくない」とは限りません。また、「色の濃いサングラスだからUVカット性能も高い」とも限りません。

そして、紫外線対策だからといって、すべての人がカラーレンズを日常的に使用する必要があるわけでもありません。「紫外線対策をしたい」のか「屋外の眩しさを抑えたい」のか、「運転やスポーツで使用したい」のか、まずは「何のために使用するメガネなのかを整理」することが大切です。

天竜堂の眼鏡作製技能士からのアドバイス

サングラスを選ぶとき、デザインやレンズの色から選ぶ方は多いと思います。もちろんデザインも大切です。しかし、それと同じくらい確認していただきたいのが、「何のためにそのサングラスを掛けるのか」ということです。

「紫外線対策」なのか「屋外の強い日差しが気になる」のか、「運転中の眩しさを抑えたい」のか、「スポーツで使用する」のか、「道路や水面からの反射が気になる」のか、同じ「眩しい」というお悩みでも、使用する環境や目的によってレンズ選びの考え方は変わります。

また、強い眩しさや見え方の変化がある場合には、メガネを作る前に眼科で目の状態を確認することが大切な場合もあります。

天竜堂では、メガネ店としてできることと医療機関で確認すべきことを分けながら、お客様が「いつ・どこで・どのようにメガネを使うのか」をお聞きし、その方の生活や使用目的に合わせたレンズ選びをご提案しています。

「UVカットとサングラスの違いが分からない」「どのくらいの濃さを選べばいいのか分からない」「運転やスポーツで使うサングラスを相談したい」そんなときは、お気軽に天竜堂へご相談ください。

この記事はわたしが書きました

齋田祐一(さいたゆういち)

有限会社天竜堂 1級眼鏡作製技能士(旧SSS級認定眼鏡士)

キクチ眼鏡専門学校卒業後、眼鏡の組合で教育事業に関わり、眼鏡店、眼科を経験後有限会社天竜堂へ入社。眼鏡の仕事を多方面から関わることでお客様のお役に立てる商品やサービスの提案に日々邁進しております。

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